2024年度シンガポール研修を実施しました!

2024年度シンガポール研修/Study Visit to NYP 

 

本学の協定校である、シンガポールの「Nangyang polytechnic(以下、NYP)ナンヤン理工学院」において、2024831日(土)から9月9日(月)の10日間の日程で、海外研修を実施しました。 

看護学科2年生8名と、医療福祉学科2年生5名の計13名が、NYPのヘルス&ソーシャルサイエンス学部を訪問し、シンガポールの保健医療福祉について学び、異文化に対する理解を深めてきました。 



概略 

研修期間2024831(土)~ 9月11(月)                          

受入れ機関:シンガポール ナンヤン理工学院(NYP)ヘルス&ソーシャルサイエンス学部    

参加学生:13名(医療福祉学科2年5名、看護学科2年8名) 

引率者:教職員2 

 

スケジュール 

出発日 831日(土)         

日本航空037便  羽田空港発  11:25発 シンガポール着  17:35 

帰着日 9月8日(日)       

日本航空036便  シンガポール発 21:50発 羽田空港着 翌朝05:50着 


831日(土)シンガポール到着後 

夕暮れ時、17:35、定刻通りにチャンギ国際空港に到着しました。 

空港を出ると、湿度が高く、独特の熱帯の空気に包まれ、シンガポールに到着したことを実感しました。 

みな、異国の地に足を踏み入れ、期待と興奮が一気に湧き上がってきました。 





早速、チャーターした大型バスに乗り込み、シティ中心部にあるホテルへ向かいました。 

一度、ホテルにチェックインした後、全員で近くにある、雑誌にもよく掲載されている有名な中華料理店ヒルマンへ行き、夕食を楽しみました。 ペーパーチキンで有名なこの店の料理は、どれもとても美味しかったです。 



名物のペーパーチキン 

91日(日) NYP学生との交流 

NYPの学生とバディを組み、1日中、観光に連れて行ってもらいました。 

ほとんどの学生は、早くからユニバーサルスタジオ(USS)へ行き、おもいっきり楽しみました。 



  1. 9月2日(月)AM ヘルスサイエンス学部(歓迎/学部紹介/オリエンテーション) 

月曜日から、プログラムが本格的に始まりました。 

ヘルス&ソーシャルサイエンス学部(SHSS)は学生数3,400人の、NYPの中で3番目に大きい学部です。 

学部長であるBrian先生と、副学部長May Yeok先生から歓迎を受けました。        

SHSS学部についての紹介プレゼンテーションをしてくださいました。

この日のプログラムは、静岡にある聖隷クリストファー大学の学生と合同で実施しました。 




  1. 9月2日()PM NYPキャンパスツアー

お昼のあと、午後からは、広大なNYPのキャンパスツアーを実施しました。 

NYPは、なんと、30ヘクタール(東京ドーム6個分)の敷地面積があり、3時間をかけて見学して回りました。 


とにかく広い大ホール 

学内には学生が自由に遊べるゲーム施設まであります 

NYPカラーの観客席のある広い運動場

卒業式にNYPの看護学生が斉唱する「Nurses' Pledge(誓詞)」が壁に書かれていました 

       本物そっくりに作られた実習用の手術室 

            本物と寸分違わずに作られた演習室で、実践的な演習を行うことができる環境が整っていました。 


                           デザイン&メディア学部所属の映像スタジオ 

                  学生の創造性を育むため、全学部の学生が自由に使えるスタジオです。 


                       すぐ横には、クラフトワークの工房も設置されていました。 

                   NYPの学生がカヌーを製作していました。


  1. 9月3日(火)AM  SG Enabling Villageの見学 

「エネーブリングビレッジは、シンガポール政府の社会家族開発庁と民間のSG Enableが共同で2015年に設立した、先進的な障がい者支援施設です。 公共スペースとして開放されており、誰でも利用できるオープンスペースが特徴です。 

 

施設内には、障がい者向けの就業トレーニング施設を中心に、医療施設、スポーツジム、幼稚園、スーパーマーケット、イベントスペースなどが整備されており、障がいを持つ人々と社会との架け橋となるような包括的な空間が広がっています。 

 

ここでは、障がいをネガティブなものとして捉えるのではなく、さまざまな能力を持つ人々として尊重されています。 

障がいを持つ方々がありのままの自分を受け入れられ、評価される場であることを目指しており、政府主導の下(リー・シェンロン前首相の肝いりで)設立されました。




施設内のテクノロジーセンターでは、障害のある方をサポートするためのハイテク機器類が展示されていました。 

ここでは、「アシスティブテクノロジー」と呼ばれる運動補助器具の研究や、ユニバーサルデザインの研究がされており、東南アジア最大の通信会社SingtelやメガバンクのUOB銀行などが出資しています。 






自閉症をもった方々が、自宅から通いながら、ここで1日仕事をしており、アクセサリー制作に集中していました。 

自閉症の方々は細やかな作業に対する集中力が非常に高く、その能力を活かして、小さなビーズを組み合わせたアクセサリー、細かい柄が書かれた傘などが生産され、併設ショップにて販売されていました。


  1. 9月3日(PM  Singapore Health & Social Systems講義 

午前は、聖隷クリストファー大学の学生と合同で、シンガポールの「医療福祉制度」に関する講義を受けました。シンガポールの現状がよくわかる素晴らしい講義でした。 




毎日のプログラム終了後は自由時間となるのですが、この日はNYPの学生たちと一緒にガーデンズ・バイ・ザ・ベイを訪れました。

ガーデンズ・バイ・ザ・ベイの名物とも言えるライトアップショーを堪能しました。マリーナベイサンズを背景に、音楽に合わせて巨大な人工ツリーが幻想的な光で縁取られ、点滅する光の世界に魅了されました。 





  1. 9月4日(水)AM  KYDZ International のセッション

認知症高齢者向けのおもちゃを販売している会社、KYDZ International の社長にNYPに来ていただきました。セッションでは、高齢者の疑似体験を通じて、認知症高齢者への対応方法について学びました。関節が動きにくくなったり、視力が低下したりする体験をすることで、その困難さを実感しました。 

 

また、販売されているおもちゃを実際に見て触れることができました。これらのおもちゃは、感覚を呼び起こす目的で作られており、例えば懐かしい食品や香辛料の匂い、赤ん坊の人形、犬や猫のおもちゃ、そして昔懐かしい子供時代に遊んだおもちゃなどがありました。これらの商品は主に病院や高齢者施設向けに販売されているとのことです。 




水をつけるだけで色が浮かび上がる塗り絵 

  1. 9月4日(水)PM  Child Abuse&Landscape in Singapore の講義 

 午後は、国際医療福祉大学と聖隷クリストファー大学の学生との合同で、『シンガポールにおける児童虐待の現状』に関する講義を受けました。 非常に重いテーマではありましたが、現状について深く理解することができる内容でした。 


講義の後、医療福祉学科の学生たちが英語でプレゼンテーションを行いました。 

日本での授業で準備してきた成果が感じられ、非常に素晴らしい内容でした。



  1. 9月5日(AM  St Hilda’s Community Service Centerの見学 

午前中は、キリスト教母体の「聖ヒルダ協会」が運営している、コミュニティサービスセンターへ見学に伺いました。 

シンガポールでは、このようなVoluntary Welfare Organization(VWO)が、政策の実行主体となることが多く、政府からの補助金も含めて運営されています。 



ここでは、看護師、作業療法士、理学療法士を含む少数精鋭のスタッフが運営を取りまとめ、200人のボランティアがその活動を支えています。 スタッフは高齢者の自宅に訪問し、またセンターに通所してもらうこともあります。 

 

センターはデイケアセンターとして機能しており、体操やレクリエーション、食事、昼寝、入浴サービスなどを提供しています。 

また、クリスマスパーティーや合唱会、寸劇など、参加者が楽しめるイベントもくさん開催しています。 

 

さらに、シンガポール国立チャンギ総合病院と連携し、高齢者向けの専門的な健康診断プログラムや運動プログラムも実施しています。 

特に、高齢者にとって筋力をつけることは転倒リスクを軽減するために非常に重要になるため運動を重視しています。 


室内の様子 

  1. 9月5日(PM  AMKTH Social Works Departmentの見学 

午後は、AMKTH Social Works Departmentを訪問し、地域福祉活動について学びました。高齢者や障がい者向けの支援プログラムが充実しており、特に地域密着型のアプローチが印象的でした。ボランティアと連携し、安心して暮らせる社会づくりに貢献している施設です。





  1. 9月6日()AM 看護シミュレーション演習  

  


午前中は、看護シミュレーションを行いました。NYPの実習室には、3,000万円もするハイフィデリティ(高忠実度)シミュレーターがあり、コントロールルームから教員が操作を行います。 

シミュレーターは、声を出したり、胸の上下動作を加えたり、胸音や心音を変えることができ、さらには瞳孔の反応や対光反射も再現できるのです。 


2名の看護学科生がデモンストレーションを行い、模擬病室での時間は自分たちで考えて対応する必要がありました。 

日本では教員がすぐに答えを教えてくれますが、NYPでのシミュレーションは全く異なり、学生たちはマジックミラー越しに他の人たちに見られている緊張を感じながら行動しました。


                    コントロール室にて患者の役を演じている様子 


実施後のブリーフィングは非常に重要で、「何が良かったか」「何が改善できたか」について、バックミラー越しに観察していた全員を含めて議論しました。 NYPの教員は、学生に自分で考えさせ、その結果を全員で共有し、課題を話し合うことが重要だと強調しています。


  1. 9月6日(金)PM JETRO SINGAPORE 上席研究員の講義 

午後は、ジェトロ・シンガポール事務所の本田智津絵上席研究員による講義を受けました。本田先生には、前半で医療・福祉制度の概要を、後半はQ&Aセッションを行っていただき、貴重な機会を得ることができました。

本田先生はシンガポールに35年もご滞在されており、シンガポールのさまざまな分野に精通されています。医療福祉制度についても分かりやすく教えていただき、学生たちからは活発な質問が相次ぎました。 

日本語で直接話を聞けることもあり、時間ギリギリまで質問が続きました。 

このプログラムの最後の講義として、非常に有意義な時間となりました。 



  1. 9月8日(金)PM 修了証授与、お別れ会・文化交流

午後15時ころから、終了賞の授与式がありました。 

ブライアン先生は学生ひとりひとりに、プログラム修了のお祝いの言葉をかけながら握手をしてくださいました。 

 

修了書の授与後、お別れ会と文化交流を行いました。 

3つの大学の合同で、様々なゲームをして楽しみました。





本学の学生は、この日のために、「アイドル」のダンスを練習してきましたが、大成功で、会場が大いに盛り上がりました。 



  1. 9月7日(土)自由行動 

この日は一日、自由行動でした。NYPの学生と一緒に、バードパークやナイトサファリなどめいめいの場所に行って楽しみました。




  1. 9月8日()AM 国立博物館の見学 

午前中は、国立博物館に見学に行き、シンガポールの国の成り立ち、歴史や文化について学びました。 





9月10日(日)シンガポール出国前 

国立博物館見学後、14時にチャンギ国際空港へ向かいました。 

早めに空港に着いて「ジュエル」にて最後のお土産を購入したりしてすごしました。 


屋内に巨大な滝のあるジュエル 

NYPの学生たちは、研修期間中、毎晩本学の学生をアパートメントまで迎えに来て、 

シンガポールの観光スポットや食事へと連れ出してくれました。 


この交流を通じて、本学の学生たちは一生涯の友達を海外に作ることができ、大きな財産となったことと思います。 この友情は今後も大切にしていってほしいと心から願っています。 






本学の学生たちからは、次のような感想が寄せられました。 

「とても楽しく、かけがえのない思い出ができて本当に良かったです。」 

「今まで知らなかった新しいことをたくさん吸収でき、心からこの研修に参加してよかったと思いました。」 

「この時期にこのような貴重な体験をさせてもらえたことは、私の人生に大きな影響を与えました。」 

 

これらの感想は、感受性豊かな大学生の時期に視野を広げ、異文化を体験する重要性を再認識させてくれました。 

今後、より多くの学生が海外研修を学びの場として活用し、学び、遊び、挑戦する機会を持ってほしいと思います。 

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